レストレスレッグス症候群、通称、むずむず脚症候群。日本でも軽症の人を入れると200~400万人の患者がいるとされており、女性の罹患率は男性のおよそ1・5倍。年齢が上がるほどかかりやすいとされています。
就寝時、新幹線や飛行機、映画館でじっと座っているときなど、ふくらはぎや足先がむずむずする、火照る、かきむしりたくなるなど、脚の深部に強い不快感が起こり動かさずにはいられないことが主症状です。眠っているときにも、脚や手にけいれんを起こす人が多いのだそう。
いまだに病理は解明されていませんが、脳の神経伝達物質ドパミンの機能障害が関係していると考えられています。また遺伝的な原因の他、ドパミンの生成に必要な鉄分が不足する貧血が原因の場合も。糖尿病、パーキンソン病、慢性腎不全によるという報告もあります。
症状が軽い場合には、生活習慣の改善で緩和する例も見られます。就寝前の飲酒や喫煙、鉄分の吸収を妨げるカフェインの摂取は控えましょう。ストレッチ、軽いウオーキング、脚のマッサージ、入浴時のシャワーでの温度刺激などで症状が軽減するケースもあるそうです。
睡眠不足になり日常生活に影響を及ぼすなど症状が重い場合には、薬物療法が行われます。ドパミンの伝達機能を改善するドパミン系薬剤や神経に直接作用する非ドパミン系薬剤、鉄不足が原因ならば鉄剤を服用します。
もし、レストレスレッグス症候群の疑いがあるなら、神経内科や睡眠外来など専門医で適切な治療を受けましょう。
