山口県（防府（ほうふ）市）

西日本屈指の荒祭りに沸く、明治維新の舞台

　山口県の中南部、瀬戸内海に面する防府市。市名は、飛鳥時代に周防（すおう）国の国府が置かれたことに由来します。そんな街のシンボルは、904年に創建された日本三大天神の一つ、防府天満宮。毎年11月の第4土曜日に開催される御神幸祭・別名〝裸坊祭（はだかぼうまつり）〟は西日本屈指の荒祭りとして有名で、白装束姿の5千人もの男衆が神輿（みこし）を取り囲んで荒れ狂う光景に圧倒されます。
　また、山口・長州といえば、幕末の志士たちが活躍した舞台。参勤交代の宿として使われた三田尻御茶屋（英雲荘）、国指定名勝の庭園と博物館を備えた旧毛利家本邸などの歴史的な見どころがいっぱい。猫好きの方には、船で30分ほどの猫だらけの離島・野島観光もお勧めです。
　散策の合間に食べたいのが、新名物の〝ほうふ玉子かけごはん〟。市内の飲食店で、和洋中さまざまな具材がのった玉子かけごはんを食べ比べするもよし。夏季なら瀬戸内の鱧（はも）料理が美味ですが、他の季節なら新鮮な魚介を使った練り物をお土産にぜひ。